劣等感は越えなくちゃ
今日のレッスン。
最初のクラスは、小学校1、2年生対象。年齢にして6〜8歳。
後半は、9歳〜12歳。
どちらも【学童期】と言われる年齢の子どもたちです。
以下は様々な心理学者が提唱している【発達課題】の中から、発達心理学者『エリク・H・エリクソン』という方の発達課題から。
この【学童期】と言われる子どもたちにとっての大きな発達課題です。
「勤勉性」対「劣等感」(これが本日のキーです!!)
そしてその「劣等感」を乗り越えたとき導かれるものは「有能感」。
『生きる力を習得できるか』どうか。
当校の子どもたちもまさに今、バレエを通して習得中です。
当校の1番下の子は4歳。1番上の子が16歳です。
4歳は、【幼児期後期】。
課題は「積極性」対「罪悪感」
導かれるものは「目的の感覚」。
『自分で積極的に行動できるか』
12歳から16歳の子どもたちは【青年期・思春期】に当たります。
課題は無論
「自我同一性」対「同一性拡散」
乗り越えた先には「アイデンティティ」と「忠誠心」が導かれます。
「私は誰なの?何がしたいの??なぜここにいる???」
そんな風に思うことは健全な成長段階です。
でもこの全てに、提唱されているのは
《乗り越えた先》に導かれみえてくるものや気づけるものです。
どんなに幼くても年を重ねても(エリクソンの発達課題は老いまであります)、自分で《乗り越える》ことは必要です。
子どもたちも
そして私もです。
最初のクラスの子は、この段階に当てはめてみると、今まさに幼児期後期を抜け出しかけ、学童期に入ろうとしています。
少しずつ分別もつき始め、「目的」が見えてきました。そのおかげで少しずつ「難しい」「大変」と感じることも増えています。
レッスンの中ではだからこそ「集中」して没頭することが大事だと感じてもらえるよう私も頭をひねり、集中力を高めています(笑)。1stクラスから先は、主体は「自分」。
集中するのも
向き合うのも
先生はキッカケに過ぎず、自分次第です。幼児まではそうさせるのは「先生」の力が必要だと感じます。
今日は、私の集中と子どもの集中がとても良い掛け合いをしたかのように、ギュッと引き締まったレッスンでした。その中で、とてもとても自分で考えて励んでくれました。達成感はいつも以上に感じられたのではないかなと思います。
続けて2ndクラス以上。
ここでは、思春期に入ってきた子もいます。でも、もうひと越え支えているものを取り除きたい。もっと気持ちが弾けてくれていいのに...そう感じます。
2ndの子どもたちにも、3rdの子どもたちにも見える「一歩引いてしまう感じ」。ここから脱皮してくれるには何が必要かな??
何が遮っているのかな??
と今日はよくよくわかりました。
レベルと共に難しくなっていくことは当然ですね。そして共に、自分自身でやらなくてはならないことも増えていきますね。
今日の1stクラスの子にも
「まっすぐ前を向くことも準備だよ」と伝えました。
先生の顔を見るのは、自信がなかったり不安だったり、或いは見て欲しい(その反対も)感情の現れでもあります。
でも、まずはそこからすでに「準備」であって、その後に出来なかったり音楽にのれなかったりするのは「準備不足」とだからしっかりと「準備」をしようねとお話をしました。
そしてその真っ直ぐに見据えられる姿勢がやがて集中力をも引き出します。
同じことがこのクラスでもチラホラ見られます。
そして、肝心なカラダの準備不足。だから気持ちも不足しがち。
今現在2ndクラスでは「全て自分次第で変わる」ことを、個々の注意にして伝えています。
でもそこは当たり前の3rdクラス。
準備の問題も内容もどんどんレベルは上がります。
何かを乗り越えるには必要なこと
やらねばならないこと
向き合わなければいけない現実
ありますよね。
そのための【準備】も
そのための【気持ち】も
自分次第です。
「やりなさいね」
と言っていることをまずはやるべき。その大切なことを放置して「出来ない」を「劣等感」に重ねてしまっているなと感じる子がいるな〜って感じます。
たとえばこの先「向き不向き」をそれによって感じる子がいたら、向いてないって決めつける前に、もう一度自分を見つめ直して欲しいなって思います。
カラダの面でも
気持ちの面でもです。
それがどうしても「出来ない」と言う時に初めて「向いてない」という言葉は出るのかもしれません。
カラダの準備が出来て気持ちも整えられます。逆もまた大いにあります。
まずはやるべきことをやって(続けて)、自分自身で乗り越えて変えて欲しいです。
バレエのことだけではなく、ここで諦めてしまえば次の発達段階の壁はきっともっと高いものになってしまうからね。
今日何か感じてくれてたらいいな...
少し厳しいことを投げかけた今日が
その子の次回に繋がるように...
願ってます。
YUKI
