レベルはカラダの成長にも関係する
【背中】は意識を向けなければ美しくはなりません。そして、意識をしたとしても簡単に変わる場所ではありません。
今日は、フロアワークの時に素敵な背中を魅せてくれたUpperクラスの子がいました。立ち姿だけではなく、動きの中で後ろを向いたその瞬間の首筋から背中にかけてとても綺麗でした。背中が美しく広がっている時は、同時に手の動きも美しいことが多いです。今日のこの子の背中と腕の動きも同じく。肩もリラックスし肩甲骨から長くしなやかに広がった腕がより一層背中の美しさを引き立てているように見えました。同時に、正しく体の軸が保たれていることも言えます。
『体の中で、肩とセナカ、腕の筋肉ほど、密接に関係しあって働くものはありません』と『インサイド・バレエテクニック』の本の中にも書かれていますが、踊っている美しい背中を見るたびに本当にそれを実感します。
胴体と上肢(いわゆる手・腕)との連結部を肩甲帯といい、その肩甲帯を構成する骨は肩甲骨と鎖骨の2つです。この肩甲帯は、胴体と結ぶ骨は肋のたった一箇所だけで、あとは頭や首からの筋肉とその周りの筋肉で飲み支えられているそうです。骨のぶつかりがない分自由に動きますが、美しく保ちつかうには段階を経て進むことは不可欠です。自由自在に腕を長くしなやかに使えるようになるには、上体の保ち方・胸骨の保ち方・肋骨や骨盤も正しく保てていないとなりません。その状態でまずは腕だけを動かせるようになったらセナカからの使える腕の動かし方、上体の使い方を考えられるようになっていくわけですね。バレエにレベルがあるのは、単純に上手・下手の話だけではなく身体の成長や筋力の問題も確実に関係してくることがよくわかります。

当たり前に、美しさはレッスンの積み重ねが導いてくれるものです。どんなバレエ本にも書いてありますが、「正しい積み重ね」をしなければ見えてこない、できるようにならないバレエです。子どもたちの動きや立ち姿が目に見えて変わる瞬間は喜びと共に指導者としてはホッとする瞬間です。
とはいえ、受け手は子どもたち自身ですし、変えていくのは自分次第。早いペースで変わる(ように見える)子もいれば時間がかかる子もいます。その中で、どの子も前に進んでいることを嬉しく思います。
今日は、UpperとJrの子どもたちのレッスンでした。テクニックも次第に磨きをかけています。最初は全く出来なかったこともピケ・アンデダーンでのマネージュ(回りながら一周回ります)もイタリアン・フェッテも徐々にできるようにもなりました。でも、どんな時でも振り返って見直し正して欲しいことは忘れずに伝えます。
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テクニックレベルが上がる時、上げたい時、基礎の見直しは不可欠です!!
それを真摯に受け止めてくれているからこそ、成長が見られる子どもたちです。だからこそ、どんどんいろんなことにもチャレンジし、できることもどんどん増えているクラスです。

褒められることが少ないと思っているかもしれないけれど、褒める時はちゃんと褒めますからね♡笑
今日は、セナカを褒めた子がびっくりして笑ってしまって次の瞬間ズッコケていました(笑)
いくつになっても可愛い子どもたちです。
どうぞ素敵な週末を❤︎
YUKI
※参考文献:Inside Ballet Technique -Valerie Grieg著
