中心線を長く引っ張る
雨風強い午後、子どもたちの到着と同時に曇り空の切れ間にオレンジ色の夕陽が空を染めていました。暗転の舞台の幕が上がり、スポットライトが当たった瞬間が過った私です。
ポアントクラスの水曜日。
子どもたちが仲良しなことは大いに嬉しいことなのですが...集まれば女子。スタジオ到着からの準備にいささか時間がかかり過ぎているように感じるのだけど...??
という釘を刺して開始(笑)
子どもたち自身、「そうだな」と感じていたことのようで今日はこれでこの注意はおしまい!!

レッスンの今日のテーマは
【中心線をまっすぐ引っぱる】
先日から中高生には、背骨の構造について(少し)お話をしました。『S』の字の背骨。これを出来るだけ真っ直ぐに引っ張ることで引き上げに繋がっていきます。もちろん、身体はスケルトンではありませんので自分の背骨が「今!!真っ直ぐだよー!!」と、骨そのものを目で見て確認できるわけではありません。ですから子どもたち自身の身体の「感覚」「意識」「イメージ」を芽生えさせ癖にすることが第1の目的で、さらにそこから『引き上げる』ということに繋げてもらいました。
ものすごくシンプルなバーレッスンで、タンジュと同じ動きでジュッテに繋げてもらいながら、『中心線を引っ張る』ことをひたすらに行いました。
中心線を引っ張ろうとすることで、子どもたちに感じて欲しかったことは
【身体の広がり】です。足はもちろんのこと、上体もアームスも。
まるで鳥が羽ばたこうとする時に広げた羽根のように、手を背中から使うような広がり。
ソプラノ歌手のように高く高く歌声が響いていくように、上がっていく身体。
(これはあくまでもイメージです)
子どもたちが中心線を意識し続けて少し、一瞬でもそんな感覚、いつもと違う感覚を体で感じてくれたなと明らかにわかるほど、引っ張ってくれました。
そして、「引っ張る」ためにはもう1つ必要な末尾。
グニャグニャな紐も片方をいくら引っ張ってもクニャクニャとなってしまい、ピン!と張る感覚はないですよね。身体も同じくです。子どもたちは引っ張り相手も少しずつ感覚としても理解していました。
今日はそれだけではなく、さらにそれを続けた上でのポアントワーク。
上に引っ張る意識が途端に沈んでしまう子どもたち。
身体の強張りと、固まりを和らげること、
足が強めの子には「ガンバルゾ!!」というパワーを楽に構えること。
足にとらわれがちな子にはパズルや型はめのように上体やアームスのポジションをキープすること。
を伝えた上でもう一度!!そのためにも
【中心線を引っ張ること。】
そして引っ張り続ける為に留めておく線の末尾を強く。と当然のことながら足だけになりがちなポアントワークですが、少しポイントを切り替えてみました。
身体の1番したにある足を自由に動かすには・・・??
どうしたら良いか。
何が必要か。
簡単に出てくる答えは
「足の力だけではない」ですからね。

ブレない中心線をもった子どもたちなら、きっとどこまでも引っ張り続けられるのではないかな。
地味なレッスンを地道にすることが必須ですが、ある日突然「これだー!!」ってわかる瞬間が来るから楽しい。その楽しさはレベルを増すごとになかなか感じられなくなることもあると思います。
それでもバレエを好きな気持ちを断てないのであれば・・・続けてください。諦めずに。
このクラスの子どもたちのバレエに対する気持ちとメンタルは、もう大丈夫。そう感じます。
どんなに折れても、また立ち上がれるんじゃないかな。
そう感じます。
でもまだまだ鍛えましょ❤︎
YUKI