情報量と身体の感覚
次第に日が長くなってきましたね。6月もあっという間に後半。あと1ヶ月で待ちに待った夏休みです!!子どもたちがどっぷりレッスンに集中出来る日々を私の首はろくろ首並みの長さで待ち望んでいます♡
月曜日の1stクラス
今日はこのクラス、少し面白いことをバーレッスン中にやってみました。
『目を閉じてタンジュをする』
1つ試みてみました。
小さい子のバレエのレッスンは、「見て真似る」ことを重視します。そして、以前も書きましたが視覚情報の方が小さな子どもは捉えやすい子が多いです。一緒にやっている間に直したい注意も増えています。いいことです。
ですが、「あれもこれも」と情報量が多いのではないか、そして手直しする手が足りなかったり目が届いていないのではないかと思い、情報量を思いっきって減らしてみました。大きな情報源である目を閉じてもらいました。
耳からの情報だけに絞ることでみえた変化は
・集中力の向上
・身体の意識の向上
いつも以上に神経を集中させている様子がみられて驚きました。
そしてそこからみえてきたものは
・子どもたちそれぞれの身体の意識の限界値
たとえば、
つま先の伸ばし方や入れ方、ただ単純に足の力の弱さ。背中の伸び方、まっすぐ立つ感覚などなど。
なるほどな!!って思えることがみえました。
目を閉じたままの身体の直しと
目を開けて改めて、子どもたちに違いを目にしてもらって身体の直しを行いました。
正直なところ、目が開いてる状態と閉じている状態ではこんなにも子どもたちに変化がうまれるとは思ってもみませんでした。そのまま寝てしまわないかと少し心配もしましたが(笑)大丈夫でした。
そして、子どもたち自身も、何か身体をすごく使った感覚が(特に大きなこの方は)あったようで、この後のレッスンの姿勢もお腹の細さも少し違いがみえました。
この時の研ぎ澄まされた身体の意識とこの後の変化をママたちにお見せしたかったです。
これが積み重なり、子どもたち自身の変化のキッカケに繋がっていくといいなと思います。
でもこの方法は毎回はしません。
視覚も聴覚も同時に使い身体を動かせるようになろうね。
・3rdクラス以上
今日はワークアウトから始まる月曜日。前のクラスの間、各自セラバンドで足慣らしをしています。毎回。JrやUpperの子どもたちは当然ながら3rdクラスの子どもたちも癖になってきましたね🎶その調子!!
では、「今」その伸ばしたつま先の感覚を忘れぬ前に!!とセラバンドなしで足先のエクササイズを行なっております。その後は、今日は「アラベスク」にポイントを置き、床の上でのワークアウトにプラス!!セラバンドを使ったものにもチャレンジしました。

《セラバンド》かなり使い込んでおります。
最近の変化として、中学生の身体の引き上がり方がよくなってきました。クラスではなく、年齢で記すのは身体の作りの違いがあるからこそ当然のことです。では小学生は何の変化もないのか?
そんなことありません。
Jrクラスの子にも3rdクラスの子にも、「今」気をつけるべきことを個々に伝えています。Jrクラス子どもたちにはさらにそれ以上に目標を自分で設定しています。3rdクラスの子どもたちの中にも、自ら『次回の目標』を設定し更新したり反省したりする子も出始めています。
ノートの変化は、子どもの気持ちの変化だったりします。明らかに自分なりに前向きになれている子のノートは、注意点もあれば口走ったことのメモもあったり、こんなことまで!?ということまで記憶し記されています。
今日一緒に載せている写真は、前回のレッスンで骨の構造のついてお話ししたことを、しっかりと把握して記していた子のものです。この時の私の説明は口頭のみ。解説図がいるな〜〜と思っていた矢先!!...資料を作ってきてくれたようなノートに驚きでした。ブラボー!!(脊柱の柱と頚椎・胸椎・腰椎の「椎」と間違いはありますが、確かにこの「柱」という漢字の説明もしたままの表記なので、これは完全に記憶のノートです。だから余計に素晴らしい!!)
少しずつ他の子もノートも変化しています。なかなか変化が難しい子には敢えて私から質問を繰り返したことで、焦点が変わってきたなと感じる子もいます。すると...レッスンでの意欲ももう1つ上がってきて、投げた質問に自分から答えてくれ始めたりと前向きになっています。
今日のタイトルに【身体の感覚】とつけたのは、もう1つ理由があります。
子どもたちを見ていて・・・のあくまでも私の得た感覚の話です。
この身体の感覚は、気持ちと比例していること。
以前もそのようなことをまとめた覚えがありますが、もう一度まとめ直してみます。それがもちろん【情報量】が処理しきれていない時にもこの感覚は鈍ります。当然ですよね。頭の中の整理が出来ていないから身体にまで指令が出せずにいるような感じです。では、その情報量の多さに+【心の葛藤】が加わると余計に感覚は鈍ります。これは、どんな子でも同じくです。反抗期の子も思春期の子も大人だってそう。
たとえば「先生になかなか注意されない」ことばかりを考えてしまうと気持ちのベクトルは下降していきます。その気持ちが大半を占めてしまうと他の情報は入りませんし、身体の感覚も鈍ります。気持ちにストッパーがかかってしまうから。
このクラスでは、特に3rdクラス以上の子どもたちには、その気持ちをどんな状況であれ自分から見せることをお約束の元です。つまり・・・
与えられて→動く ではなく
自分からその姿勢をみせるが先。当てはまりそうな英熟語が浮かんだ方もいらっしゃるかなとも思いますが、まさにそういうことです。だからこそ、『モチベーションを保つ』ことは大前提でさらにそこから「魅せ方」も必要となってきます。先に書いたように、自分が記した目標やテーマをいかに気をつけようとしているかどうかを大切にしています。
積み重ねは、回数ではありません。
子どもたちにもよく話しますが、自分が「何」に気をつけ持続し続けるか。私の伝えたことがずっと同じことで嫌になったり「どうせできない」と思う気持ちもわかるよ〜。誰よりも(笑)でも、それでもそう思っても続けてみなくちゃ身体の感覚は得られない。
今日、口を出さないようにしようと、様子を見ていたこのふてくされた姿を見たときに思いました。そして、その気持ちをもう一踏ん張り!!ふてくされても上手にならない。ふてくされて沈むんじゃなくて、だったらそこを気持ちのエンジンに変えられたらいいな・・・と。願いながら見続け、結果最後には諭すつもりがもどかしくて叱ってしまいました。
叱られた後は、変わる。
知ってるのよね・・・先生。貴女の背中がもっと伸びることも。
気持ちを強くだよ。
届いてくれるといいな。
いつだって先生見てることを。
だからだってその証拠に叱られるわけですから^^;
まずは、気持ちを「自分で」変えてみると、動きづらいと思っている身体の感覚すら何か変化が生じることだってあります。
だんだんと、成長とともに乗り越えなくてはならないことも増えていきますね。
見てます。
でも今、先生はみんなの気分をガラリと変えてあげられるような、笑えるようなレッスンは行いません。今は、自分の力で越えてみようとしてごらん。
大丈夫!!
絶対できる。
みんなみんなそれぞれにね❤︎
YUKI
